2012年6月27日水曜日

ソーシャルエンタープライズへの課題

同僚の植原くんが嬉しいブログを書いてくれたので、それに応える形で、アンサーブログとでも言おうか、書いてみようと思うw


「ソーシャル・エンタープライズ」 – セールスフォースの買収戦略から見えてくる、これからの時代の企業のあるべき姿 


植原くんが本当によくまとめてくれていて、こういったテクノロジーよりの話が苦手な僕としては非常に勉強させてもらった文章だ。

要約すると、セールスフォースは自身のサービスとして、

・ソーシャルな顧客対応窓口があって、
・ソーシャルに情報共有できるCRMサービスがあって、
・ソーシャルに社内の情報を流通できるサービスがある

これがこれからの企業のあるべき姿だということだった。この手の話に不得手な僕でもよくわかる。組織のソーシャル化に必要なサービスは揃ってきている。

そして、植原くんの最終的な主張はこうだ。

『企業が「生活者の声」を中心に置いて、事業展開していく経営意思決定がなによりも優先すべきこと』

これもものすごくよくわかる。前職の組織開発コンサル会社で現場を回っていても、トップの意思決定が促せれば変革は早く進む。大賛成だ。

ただ、僕は議論を進めてこんなことを考えていきたいと思っている。

新しいテクノロジーを扱うことができる、組織の成熟度も同時に上げていかなければならない。

導入することは簡単だけど、それを使いこなせている企業があまりに少ないこの現状をどうするか。ソーシャルメディアマーケティング(SMM)やソーシャルリスニングといった攻めの、売上に繋がることへの企業対応は進んできているし、今後も取り組む企業数は増えていくだろう。それでも、現在僕が所属する組織が得意とするSMMと呼ばれる手法に精通している組織はまだまだ少ないと思う。

新しいテクノロジーから入る議論は素晴らしいことだと思う。ただ、組織論から考える僕にとってはそれが理想郷のように見えてしまっているのが現状だ。新しい戦略や戦術を導入することは、組織論から見るとそう簡単ではない。そういう意味で、同時並行でそのテクノロジーを最大限活用できる組織の育成もしていかなければならない。それが、僕が社内SNSによるソーシャルラーニング、組織学習に関心を抱いている所以だ。

最高級の料理も、器が見合っていなければ意味がない。
今後もそんなことを考えていきたいと思う。

どうだっただろうか。アンサーブログ。若くて、時代の最先端にいる人とタッグを組んで取り組めたなら本当に素晴らしいことだと思う。

そんなことを思って。

次回以降、ソーシャルエンタープライズを阻む課題なんかを書いていきたいと思います。

2012年6月20日水曜日

社内SNS導入の”そもそも”に立ち返る~Yammerの理念を通して~


本Blogは、FacebookページのYammerさんの非公式ページ、Yammer Fan Blogの運営を@taniyangから依頼されたこともあり、少しYammer Fan Blogと少し連動する形で書いていこうと思います。




今回の記事は、Yammerの公式Blogからの翻訳。



Steps to Cultivating Employee Engagement(従業員との結びつきを深めるステップ)




ここで、重要なポイントだけ紹介していきたいと思います。




Yammerのミッションは

本当におさいの確認です。「yammerでは、ワークスタイル変革を行うことをミッションに動機づけされている。…yammerの目的は、組織をよりオープンに、透明性を保ち、柔軟、かつ急速な変化に対応できる変革を行うことであり、最終的には、我社がそれを体現するということを目標としている。」



上記を達成するためにYammerというプラットフォームが存在している訳で、プラットフォームのサービス拡充の議論に偏りがちな現在では再度立ち戻りたい部分です。




紹介されている12のステップは全て組織論



今はTwitterやFacebookというトレンドの流れにのって、そして、先日のマイクロソフトのYammer買収のニュースが社内SNS導入の後押しをするのは間違いないと思います。今僕が危惧をしているのは、ここ1、2年で起こったソーシャルメディアマーケティング(SMM)と同じことが起きないかということ。それは、手段の目的化です。「とりあえず、社内SNS入れてみたいんだけど。」「だってYammerはFortune500の85%が使っているんでしょ?」みたいな、そもそも目的が忘却されている状態です。これは、今現在私が在籍しているトライバルメディアハウスが提供するSMMサービスでも、未だに起こっている現象です。



何が言いたいかというと、このBlogで書かれている項目は全て組織論の話です。「柔軟な組織環境を創る」「文化に着目する」「善良に善行せよ」「分権化せよ」どれをとっても組織論の話。SMMに取り組むにも絶対の前提条件がある訳で、Yammer、あるいは他の社内SNS導入にあたって前提になるのは組織論だと思っています。ここが抜け落ちていれば多分効果的な活用は難しいと思います。




おわりに



個人的には今の社内SNSの議論というのはスペックの向上や新しいプラットフォーム、新種のテクノロジーの話に偏っていると感じています。そもそも社内SNSを使った改革の成功事例が少ない中で、今はそれよりも社内SNS導入のメリットやROIを語るべきだと思います。今回の翻訳を通じて感じたこと。yammerのサービスも今後どんどんアップデートされていくと思いますが、背景に組織論やマネジメント論が存在しており、そのアップデートでyammer社が何を狙っているのかに気づける嗅覚を身につけておくことが大切だと感じました。そもそも社内SNSで組織として何を成し遂げたいのかといった本質的な目的を忘却することなく議論を進めていきたいと思います。




翻訳全文はこちら。




(記事:@katsumata114

2012年6月14日木曜日

マイクロソフトがyammerを買収か?

今日はものすごいびっくりニュースが流れましたね。

マイクロソフト、企業向けSNSのyammerを買収か

yammerが日本でも普及するとなれば、一気に社内SNSの潮流も変わってくるのではないかと期待しています。先日も、ガリバーさんの記事が流れていました。

米国発の社内SNSでナレッジ共有

個人的には、FacebookやTwitterのおかげでSNSの認知は高まったと思いますが、まだまだ社内で活用するスキル、運営方法や組織論、組織開発を通した議論がなされていないと課題だと感じています。

今後、社内SNSの導入によってどんな組織成果が得られるか、ROIを測定できるような事例を今後作っていく必要性があると感じています。具体的にはコラボレーション度、学習度、組織文化におけるオープン度がテーマになってくると思っています。

ますます、社内SNSが組織に導入され、組織変革が進むことを願って。

人生を決めているもの。住宅と街並みとぼくの視線から考える人生論。

  家づくりを検討しはじめて約2ヶ月。あれだけ回避していたローンのリスクを受け入れて、家を建てることに決めた。日本の一戸建ての寿命が30年のところ、90年もつ家を建てることを知ったのが大きなきっかけだった。90年もてば3歳の息子も死ぬまで住むことができるだろう。それならローンを組...