「ソーシャル・エンタープライズ」 – セールスフォースの買収戦略から見えてくる、これからの時代の企業のあるべき姿
植原くんが本当によくまとめてくれていて、こういったテクノロジーよりの話が苦手な僕としては非常に勉強させてもらった文章だ。
要約すると、セールスフォースは自身のサービスとして、
・ソーシャルな顧客対応窓口があって、
・ソーシャルに情報共有できるCRMサービスがあって、
・ソーシャルに社内の情報を流通できるサービスがある
これがこれからの企業のあるべき姿だということだった。この手の話に不得手な僕でもよくわかる。組織のソーシャル化に必要なサービスは揃ってきている。
そして、植原くんの最終的な主張はこうだ。
『企業が「生活者の声」を中心に置いて、事業展開していく経営意思決定がなによりも優先すべきこと』
これもものすごくよくわかる。前職の組織開発コンサル会社で現場を回っていても、トップの意思決定が促せれば変革は早く進む。大賛成だ。
ただ、僕は議論を進めてこんなことを考えていきたいと思っている。
新しいテクノロジーを扱うことができる、組織の成熟度も同時に上げていかなければならない。
新しいテクノロジーを扱うことができる、組織の成熟度も同時に上げていかなければならない。
導入することは簡単だけど、それを使いこなせている企業があまりに少ないこの現状をどうするか。ソーシャルメディアマーケティング(SMM)やソーシャルリスニングといった攻めの、売上に繋がることへの企業対応は進んできているし、今後も取り組む企業数は増えていくだろう。それでも、現在僕が所属する組織が得意とするSMMと呼ばれる手法に精通している組織はまだまだ少ないと思う。
新しいテクノロジーから入る議論は素晴らしいことだと思う。ただ、組織論から考える僕にとってはそれが理想郷のように見えてしまっているのが現状だ。新しい戦略や戦術を導入することは、組織論から見るとそう簡単ではない。そういう意味で、同時並行でそのテクノロジーを最大限活用できる組織の育成もしていかなければならない。それが、僕が社内SNSによるソーシャルラーニング、組織学習に関心を抱いている所以だ。
最高級の料理も、器が見合っていなければ意味がない。
今後もそんなことを考えていきたいと思う。
どうだっただろうか。アンサーブログ。若くて、時代の最先端にいる人とタッグを組んで取り組めたなら本当に素晴らしいことだと思う。
そんなことを思って。
次回以降、ソーシャルエンタープライズを阻む課題なんかを書いていきたいと思います。