2013年12月12日木曜日

僕が主体性というテーマを選んだ理由 ~あねごテックスピンアウトイベント~ 続き

先日のイベントの内容の続きです。

仕事にコミットしている人数の割合が10%をきる時代、あるいは、テクノロジーの進化によって個人へのエンパワーメントが進んでいる時代における主体性の重要性について話をしたんですが、なぜ主体性が大事か、そもそも主体性って何かを考えていきたいと思います。























【なぜ主体性に注目したのか?】

これはひとえにテクノロジーの進化によって引き起こされた個人へのエンパワーメントが重要なキーワードです。これまで、組織経営のヒト・モノ・カネ・情報という概念は企業だけのものではなくなったのではないか。

最近、これは個人にも当てはまるのではないか?と考えているのです。

まず、ヒト、今ではFacebookによって多くの友人と繋がった「状態」を維持できます。一昔前までは難しかったことです。僕もここ最近中学生時代の友人と繋がり、ネットワークを復活することができました。そういう意味で、簡単に個人はヒトと繋がることができるようになりました。

モノ、これは説明不要ですね。すでに、日本という先進国では行き過ぎた物質主義社会が蔓延しています。サービス業が力を増した今では、大きなモノがなくても自身の付加価値を上げることによって、起業することも簡単です。

カネ、こちらはクラウドファンディングが好例でしょう。READYFOR?CAMPFIREなど、ググってもらえればサービスが出てきています。高額な投資は望めないですが、小額でも個人でできることは増えているのですから、資金調達も個人で可能になりました。

情報、こちらも説明不要。ググったり、書店に行けば様々な情報があちらこちらに転がっています。

一言で言うと、個人の可能性は確実に拡がったんです。

今後、「主体性格差」があちこちで起こると思っています。


【時代が求める主体の確立】

上記で書いたことはむやみに起業を進めているのではありません。もちろん、組織に勤めるにあたってやる気を失ってしまう理由もわかります。

極度な合理化によるやりがいの喪失、リストラクチャリングによる経営への不信感、転職市場の活性化による隣の芝は青く見える現象、等々、今、この場の仕事への意識が薄れていく理由もわかります。

ただ、こういう時代だからこそ、「主体」というものを強く意識する必要性があるのではないかと思います。

誰かが守ってくれるという世の中ではなくなりました。そういう意味で、自己責任、未来を切り拓くのは自分であるという強い主体が必要なのではないか、そんなことを考えています。

今の企業で働くのもよし、転職するのもよし、起業だって誰でもできる時代。正解は誰にもわからないのです。だからこそ自分自身で人生を選択しなければなりません。

そこに確かな強い「主体」があれば、仕事人生の質は変わっていくではないでしょうか。


ということで。


次回は、主体性ってなんなの?というところから話を進めてみたいと思います。

思想を体現する。

2013年12月9日月曜日

【講演報告】あねごテック~スピンアウトイベント~

この間、大川哲志氏からの誘いもあって主体性について話をさせていただきました。内容的には少し難しかったかな、という反省があるのですが、何回かに分けて紹介をさせてもらおうかと思います。




テーマ的には、主体的に働いていますか?という内容なんですが、このテーマを選んだきっかけは、10月に発表されたギャラップ社の調査結果でした。なんと、日本で意欲的に働いている労働者は9%しかいなかったのです。

僕が調べたところ、週休2日で1日10時間、寝ている時間を8時間とした場合に、20~60歳の40%以上を働いて過ごしています。これは、組織開発に携わる個人としてはショッキングな内容でした。そして、同時にこれはテクノロジーの進化や利便性の向上は人の働きがい向上に寄与していないとも感じるきっかけになりました。実は、この調査は2005年にも行われているんですが、同じく9%で平行線をたどったままなのです。

にも関わらず、ソーシャルメディア上でのつぶやきや出回っているニュースはテクノロジーの注目したもので、人間の心や自己についての認識、そういった心理学的・人の根源的な話は少数のような気がしています。そう、テクノロジーの進化では人の働きがいや意欲は向上しない、ハーヅバーグ風に言えばそれは単なる衛生要因でしかないのだと思います。(誤解なきよう、もちろん組織の戦略などを考えるにあたっては、重要です。ですが、それで人の心の充実はない、ということです。)

1960年代に、アメリカではヒューマンポテンシャルムーブメントというのが起こりました。人間性回復運動と呼ばれています。それは、プラグマティズム、人間をものとして扱うような風潮に対するアンチテーゼでした。こうした動きが改めて必要なのではないでしょうか。

当時から、組織・企業と個人の関係は大きく変わったと思います。経営に対する不信感、激化する競争に埋もれる集団本来の温かみ、協働、コラボレーション。蔓延する防衛コスト。

人にフォーカスする。

続きはまた今度詳しく書いていきたいと思います。

思想を体現する。

人生を決めているもの。住宅と街並みとぼくの視線から考える人生論。

  家づくりを検討しはじめて約2ヶ月。あれだけ回避していたローンのリスクを受け入れて、家を建てることに決めた。日本の一戸建ての寿命が30年のところ、90年もつ家を建てることを知ったのが大きなきっかけだった。90年もてば3歳の息子も死ぬまで住むことができるだろう。それならローンを組...