おそらく、社長や人事の皆様は1度は必ず直面するのがこの人事制度の問題だと思います。
その中でも、今回特に取り上げたいのが目標管理制度(MBO)についてです。
なぜなら、もう目標管理制度って多くの場合、形骸化すると言えばこれ!となるくらい機能していないからです。
俗説によると、日本人は検証する力が弱いから目標管理制度がまわらないのだ!なんてことも聞くのですが、本質的な要因ではないと思います。
外部環境の急激な変化:評価のタイミングが来て、あれ?こんな目標をたててたっけ?と思うことはありませんか。そうなんです。目標自体が形骸化してる大きな理由は、期初にたてた目標が半年なら半年という期間の間で変わってしまっていることが起こります。
これはとりもなおさず、外部環境の急速な変化によって、設定した目標が半期の間に変わってしまっているということによって起きてます。
多数の目標:みなさんはいくつくらいの目標を持って仕事しているでしょうか。おそらくひとつしかない!という方は少ないでしょう。例えば、僕は昨年の夏、同時期に6つのプロジェクトを抱えていました。こんなことが日常茶飯事で起きているのではないでしょうか。
コミュニケーション技術は驚くべき進化を遂げましたが、反して僕たちの情報処理速度が格段に上がったわけではありません。ですから、以前よりもたくさんの仕事を抱えるようになっています。1度に邁進できる目標は限られているのです。
プレイングマネジャーの増加:上記が要因でプレイングマネジャーがこの20年で格段に増えました。どしっと椅子に腰掛け、部下の目標をジッと監視することは今ではできません。管理職は自分の仕事も抱えていますしね。
以上のことからも、もしかしたら目標管理は今の時代に合わなくなっているかもしれません。いや、運用方法を変えていかなければ現代に対応し得ないのでしょう。
リーンスタートアップは、原理原則は目標管理に近しいですが、大きな違いは運用やPDCAの処理速度が違いますね。組織の目標管理もそのようなスタイルが求められているのかもしれません。
写真は5月に妻にロンドンまで会いに行った時の写真です。ノッティングヒルのとあるレストラン。
思想を体現する。