2015年2月24日火曜日

人から離れたい、人が疎ましい人。 ~回避型の愛着障害~

■回避型愛着障害が少子化につながる

愛着障害の”回避型”は、不安が強いとか人を求めすぎるというよりは、親密な信頼関係や持続的な責任避ける傾向が強い。

だから、結婚とか子供をもうけるといったことに尻込みしてしまう。これは、生物学的な営みに影響を与えるという意味で、少子化にも通じるところだと思う。




■愛する、愛されることを回避する

愛着障害の”回避型”の人は、周囲の人間からよそよそしく映る、そして、冷たい。うまく愛されなかったことが心の傷となり、では、愛されること、親密になることを避けてしまおうというのが、”回避型”になってしまう背景だ。

他人は当てにならないと思っている傾向が強いのもそのせいだ。


だから、問題やトラブルが起きてもひとりで抱え込んでしまい、人に相談したりしようとしない。でも、愛着障害の”回避型”の人も強いわけではない、結局、その状況や問題そのものから逃げてしまおうという結論になってしまうのだ。そして、ひとりで心を閉ざし、建設的な問題解決に取り組めない。

情緒的な面をおさえることは強みになることもある。実際、”回避型”は悩みがあっても仕事や趣味に集中することができる。だから、情緒的な問題がからまないことのほうが向いている。


■感情を抑えるから自己開示ができない

これだけ自分の感情に抑圧しているため、もちろん自己開示や感情表現が苦手である。

愛着障害の”回避型”の人は、「自分の気持ちを言ってみて」「自分が感じたことを話しなさい」と言われると、とたんに言葉を失ってしまう。自分の感情さえわからなくなっているケースも多い。

親からの共感的な応答が不足した状態で育ってしまったということがそれに起因している。

実際、それは”回避型”の人にも影響を与えている。”回避型”の人は実は他者の感情をただしく読み取り、それに共感をおぼえて認めるという力が弱い。それは、親が自分自身の気持ちを共感的に映し出してくれなかったことによって、感情というものを学ぶ機会が失われてしまったから。


■自分が無力であることを学習する

人は傷ついた状況を回避する修正をもつということを忘れてはならない。マーティン・セリグマンが言った「学習性無力感」も同じだ。傷つけば傷つくほど、その人は失敗を恐れ、自分から愛を求めるようなことはしなくなる。

これは少子化を代表とした社会の問題に直結すると思うのである。




思想を体現する。

人生を決めているもの。住宅と街並みとぼくの視線から考える人生論。

  家づくりを検討しはじめて約2ヶ月。あれだけ回避していたローンのリスクを受け入れて、家を建てることに決めた。日本の一戸建ての寿命が30年のところ、90年もつ家を建てることを知ったのが大きなきっかけだった。90年もてば3歳の息子も死ぬまで住むことができるだろう。それならローンを組...