2014年1月28日火曜日

ダイエットが続かないのは”裏の目標”のせい!? ~無数にある目標の優先順位を整理する~

ある企業様にお伺いしたさいに、「決めたことをやりきれないのがうちの弱いところなんだよ」というお悩みをお聞きしました。多いのですね、この種の悩み。



企業でも個人でも、改善活動が続かないケースがよく起こります。「コンサル会社に高い料金を払ったのに、契約が終了したらもとに戻ってしまったよ」、よく聞く声です。重要で変えていきたい、変わりたいと思っているのに「三日坊主」に終わってしまう理由はなんでしょうか。








その秘密は、”裏の目標”にあります。



ん?裏の目標?なんじゃそれ、って感じなんですが。簡単に言ってしまうと、本音と建て前という表現になるでしょうか。(建て前の)目標達成を阻害する”本当の目標”とも言えると思います。



肉体改善に取り組むK君がいるとして、週に2回ジョギングをする、という目標を立てたとしましょう。これまでのデータを見る限り、ジョギングの回数は6回、3週でデータ更新が止まっています。「三日坊主」ならぬ「三週坊主」ですね(!?)



では、なぜその目標は打ち切られてしまったのでしょう?そこにはK君の”裏の目標”が存在していました。「ゆっくり本を読みたい」「苦しい思いをしたくない」「筋肉痛になりたくない」などなど。



これは、完全に私の例なのですが(笑)。表の目標が裏の目標に負けてしまっている。だから、改善目標が継続しない。本当に、僕は肉体改善したいと思っているのに、できない。「思っているのにできない」が人の行動変容を難しくしている理由です。



僕らは限られた時間の中で、無数の目標をもっていきています。もっと寝たい、早く会社から出たい、本を読みたい、おいしい料理が食べたい、などなど。こうした無数にある目標の優先順位が低い場合、「思っているのにできない」ということが発生するのです。



僕の場合には、肉体改善にどれくらいの価値があるのか、ゆっくり本を読みたい理由は何か?など目標の優先順位づけをしなくてはなりません。あるいは、僕の心の奥の奥をのぞけば、まだ若いのだから体質はいつでも変えられる、むしろキャリアを築くのだ!という強い思いがあるのかもしれません。



このような僕も、タバコをやめ野菜をおおめに摂るようにしています。そう、陰で努力はしているのです。(笑)



今年は仕事の年。



一応、健康維持も付け加えておくことにします。(笑)


写真は妻から送られてきたロンドンの写真です。
今後ブログに載せていこうと思います。



思想を体現する。

2014年1月26日日曜日

自己満足主義が増える時代!? 〜自己を中心と捉えるからこそ大事な他者の評価〜

先日、マインドフルネスの記事を読みました。ほー、こんな概念もあるのか、しかも2007からGoogleも研修に取り入れているそうで。



マインドフルネスは仏教の影響も受けているそうで、意識を今ここに集中する、という観点ではフロー理論にも似ているなと感じています。詳しくは、




記憶力や免疫力をも上げる? 「マインドフルネス」とは結局何なのか

「フロー体験」理論のあまりの凄さに戸惑いを隠せない






人知れず、ここ最近はこの目に見えないものの効用に注目しています。僕が携わっている組織開発においては「プロセス」ということになります。この「プロセス」は、人と人が相互にやり取りする際に発生する「感情」や「規範」のことを指しています。具体的に言うと、「あの人に異見をしたら、自分の評価がどうなるもんかわからないから、納得してなくてもはいと答えておこう。」、「上司からあんなに馬鹿にされた言い方されたわ、本当やる気なくすわー、もういいや、適当にやっとこ。」などなど。



こうしたことは職場の至る所に散見されるし、上記のような気持ち・感情は誰でも味わったことがあるのではないでしょうか。こうした仕事の内容とかではなくて、遂行時に発生するコミュニケーションや組織の雰囲気などを総称してプロセスと言っています。こうした組織開発上の目に見えないことに注目することは今でも大事だと思っているですが、それを越えた少しスピリチュアルとも呼ばれてもおかしくないようなもの、そこにも注目をしています。



上記のようなやり取りで感じることは、「あなたの言うことを聞いても成果が出ないじゃん!」といった部下の心の底の声と、「経験もないくせに生意気いいやがって」といったやり取りが多くなっているのではないかといます。これまでのやり方がどんどん通用しなくなっているから。若手からしたら、誰を信用していいかわからない、そんな時代を迎えつつあるように思います。



また、リーマンショックなどを見てきた今の入社3年以内くらいの人は、拝金主義・貨幣経済自体が人を幸せにしないことを感覚的に理解しているように思います。そういう意味で、僕らは時代のパラダイムの変わり目にたっています。



正解のない時代だからこそ、自分自身や自分の内面に正解を求める。自分が好きなことを追い求め、『評価経済社会』で言うように「評価」を求めていく時代になっていくのではないかと個人的に考えています。



正解のない世界、そんな世知辛いを生きている僕ら。自立・自律を重んじると同時に、「自己満足化」という陥穽に気をつけなければなりません。自己を中心として世界を見るからこそ、評価を下すのは他者であるということを意図的に意識しなければならないのでしょう。



妻がロンドンに行って1日目。今年はお互い仕事の年です。
頑張っていきましょう。



思想を体現する。

2014年1月23日木曜日

仕事の忙しさと能力開発度は相関しない? ~市場価値の自己責任時代~

今日は、お昼休憩の時間を使って書いています。残り、30分でどこまで書けるか。



みなさん、日々時間に追われ、上司に追われ、目標に終われと、ひーひーはーはーしながら仕事をしている方も多いと思います。これだけやってんだから、「絶対力になっているはずだ!」と信じたくなるのも当然ですよね。僕もそのように祈りつつ毎日頑張っています。



職場学習とかワークプレイスラーニングとか呼ばれる研究領域もあるので、職場や実務を通じた成長は確実に存在しますし、それは無意味でも無駄なことでもありません。昨日のブログでも書いた通り、基本的には「日常業務」を通じて新しいスキルを覚え、能力開発されていきます。



ですので、少し話は変わりますが(弟が今就職活動中なので頭によぎってしまいました)、学生の皆さんには日々の仕事が自分が望むものか、加えて自分が成長できる業務を任せてもらえるのか?という視点をもって会社を選ぶの非常に重要です。弟よ!頑張れ!(!?)



かなり話がそれました。



そうです。仕事から能力開発を行うというのは非常に有効だし、日本のお家芸とされた「OJT」はまさにその法則にのっとったものです。



ではでは、この仕事からの学びは有効に機能しているでしょうか?ここには疑問符がつきます。2007年頃、トヨタグループはグループを挙げてOJT研修に取り組みました。2007年問題、2012年問題などもそうですが、ほとんどの企業でOJTは機能不全に陥っていると聞きます。僕も、今の会社に入ってこの方みっちりとしたOJTはほとんど受けておらず、ほとんど「無法地帯」です(笑)



OJTが機能不全になっていることに重なって、今問題になっているのはテクノロジーの進化による「時間の細切れ化」です。OJTの機能不全の要因のひとつでもあるんですが、ここには企業で働く僕たちに大きな問題が潜んでいます。



それはある程度まとまった時間が取れなければ、専門的な能力も開発しえないということです。専門的な能力はおおよそ習熟するまでに10000時間必要だと言われています。このまとまった時間がなかなか取れない。『ワーク・シフト』では、今以上に国境というバウンダリーがなくなり、70億人との競争にさらされる中で、複数の専門的技能だ必要だと書かれています。



会社の中で誰かに教わることは少なくなりました。



また、「時間の細切れ化」によって専門性開発も難しくなっていく時代。



自分の市場価値は、完全な自己責任時代に向かっているのかもしれません。



ちょうど28分!

投稿して、午後の仕事に取り掛かろう。まとまった時間をある程度は確保しながら。



思想を体現する。

2014年1月22日水曜日

オラオラ系研修の効果の切れ目 〜非日常と日常を「同期」する〜

不動産投資の営業会社さんや保険の営業さんといったBtoCの営業会社でよく聞く話なのですが、お客さんの中にはオラオラ系の人材が欲しいから、オラオラ系研修がいいんだよねー、という話を聞きます。



今日はこのオラオラ系研修について考えてみました。



こういったオラオラ系研修の特徴としては、渋谷のスクランブル交差点叫んだり、全速力で走ったり、他者の欠点をゲキ詰めしたり、いくらなんでもというメニューがあったりします。ようは気合いが、なんとなく(笑)出そうな研修ですね。



昨今の若者には決して受け入れられそうになさそうですが、現実にはたくさんのオラオラ系研修が存在しています。



ショック療法としては非常にインパクトがあり、これが持続出来れば効果覿面!と言えそうですが実際はどうでしょうか。
皆さんは現実世界で上記のようなオラオラ性(!?)を発揮できるでしょうか。



一概には言えないですが、こういった類いの研修は一時的なものにとどまる、と僕は考えています。



ひとつは、非日常(=研修)から日常(=職場)への移行が理由になります。職場に戻って、他に誰もやっている人がいないことをおそらく、普通の人であればやりませんし、自分だけが浮いてしまうでしょう。組織に属する限り、そこの文化というものが存在します。そこに適応できなければ、変人扱いされてしまいますね(笑)



皆さんから、おいおいあまりにも単純すぎるやろと言われるのを覚悟でいうと、職場で使わないものは忘却されるということです。逆に言えば、研修内容は極力実業務に近しい方が短期的な行動変容が望まれるとも言えます。



非日常と日常をいかに「同期」させるのか?



研修企画者にはその視点が求められるでしょう。



そろそろ妻が帰ってきそうです。寝る支度でもして待とう。

思想を体現する。

2014年1月1日水曜日

不安と生きるか。理想に死ぬか。〜明けましたね〜

いやー、2013年ももう終わりですね。

今年は、up and down の繰り返しでした。自分の強みを確立した年でもあり、改めて自分自身の弱点を再発見できた年でもありました。

このBlog自体が人材開発とか組織開発を主軸に書いたりしているのでちょっと今年のまとめをしておきたいと思います。


■マネジメントってやっぱり思想の違いがある
昨年10月から新しい会社でリーダーをはらせてもらっているのですが、やっぱり属する組織によってマネジメントの思想が違うと改めて思いました。商品の強い組織では、商品力で勝負をかけていくために商品の品質を強くマネジメントする、逆に商品の弱い組織で営業力で勝負をしなければならないとなったら、細かく営業活動自体を見なければならない。ミンツバーグが言うように、マネジメントはサイエンスとクラフト、アートが3本柱であるという実感知とともに、サイエンスとクラフトの重要性を再認識できた年でした。

■これまでの”マネジメント”にメスを入れる
上記のマネジメントは”これまでのマネジメント”の勉強の機会になりましたが、これからは”これまでの管理する”マネジメントという認識を変えなければならないと思います。まだまだ、僕自身の推測の域、またはゲイリー・ハメルといったような学者が書いていることだけの参考による予測でしかありませんが、今後は”情熱を促す”マネジメントが求められているような気がします。ソーシャルメディアが浸透し、透明な組織運営が求められている時代、または、正解のない時代においては管理する、というよりは崇高な目的に基づく情熱を促すマネジメントが必要な気がするのです。来年は実験をとおして、実践していきたいと思います。

■効率経営か理想経営か
この問題は一概にどっちがいいとは言えない問題なんだけど、個人的には非常にこの問題に悩んだ1年でした。効率経営で好決算、人の機械化か、理想経営でふつーの決算、人の成長か。人材開発に携わる人間としては、やはり後者を追っていきたいですね。前者は短期的には好決算かもしれませんが、長期的には人は育っていませんから、僕としては理想経営の方を実践していきたいな、と。

■志教育
夏場、すごくスランプに陥った時に読んでいたのが、明治維新を牽引する人材を育てた吉田松陰先生の本でした。師は特に人間教育、志教育を重視しており、何かテクニカルなことを教えていた訳ではありません。国を欧米列強から守るため、という大義があり、それを為すために為すべき事をするということでした。上記とも重なることですが、やはり正解がない時代、あるいはテクノロジーがこれまでにないほど発達した時代には情熱や志が大きな支えになると考えています。

■ワーク・シフト
未来がどのような時代になるかを予測する上で、非常に良書でした。エネルギー問題、人口問題、テクノロジーの発達に伴って、人々は時間に追われ、専門技能を磨く時間が取れず、リアルなコミュニティの消滅によってアイデンティティを喪失していく、そして小規模組織が増え、少数の大規模組織が残るという時代も僕にはいい示唆をもらいました。

と、こんな感じでいろいろ学ばせてもらった訳ですが、今年は更にチャレンジングな年にしたいと思います。今年、ようやく(?)結婚した訳ですが、妻は年明けからロンドンで1年仕事になります。

2014年はひたすら仕事の年に。

思想を体現する。

人生を決めているもの。住宅と街並みとぼくの視線から考える人生論。

  家づくりを検討しはじめて約2ヶ月。あれだけ回避していたローンのリスクを受け入れて、家を建てることに決めた。日本の一戸建ての寿命が30年のところ、90年もつ家を建てることを知ったのが大きなきっかけだった。90年もてば3歳の息子も死ぬまで住むことができるだろう。それならローンを組...