最近、一番の小生のお気に入りの書籍です。
特に、連続的専門技能の習得は今後、非常に重要になるのではいかと考えています。
小生は、組織開発や社員教育の業界に身を置いていますが、そもそも組織自体の数が減っていくのではないかと考えさせられます。組織開発は、対象となる組織が減少、あるいは組織とは呼べない集団レベルのグループが増加するのであれば、それこそ小生はいまから新しい専門技能を身につけなければいけないということになります。
関連分野としては、下記にもまとめた①イノベーション・創造性関連、②コーチング・ケア関連なのかなと考えております。対象は、集団レベル、あるいはクラウドコミュニティ、個人という3パターンがあるのではないかと考えています。
小生の独り言は置いておいて、内容を遅ればせながらシェアしますね。
■未来を形づくる五つの要因
- テクノロジーの進化
- グローバル化の進展
- 人口構成の変化と長寿化
- 社会の変化
- エネルギー・環境問題の深刻化
■仕事の世界で必要な三種類の資本
①知的資本
-知識と知的思考力
-専門分野の知識と技能
-専門技能の連続的習得
②人間関係資本
-人的ネットワークの強さと幅広さ
-多様性のある人的ネットワークがイノベーションと創造性を促進
③情緒的資本
-自分自身についての理解
-自分のおこなう選択について深く考える能力
-勇気ある行動を取るために書かせない強靭な精神を育む能力
①知的資本:第一のシフト
■ゼネラリストから「連続スペシャリスト」へ
【これまでの前提】
ゼネラリストと会社の間には、社員がその会社でしか通用しない技能や知識に磨きを
かけることと引き換えに、会社が終身雇用を保障するという「契約」が存在した
-最大のライバルはWikipediaやGoogleアナリティクス
-専門性の低いゼネラリスト的なマネジメント技能は、特定の企業以外で通用しない
■連続スペシャリストへの道
-ある技能がほかの技能より高い価値をもつのはどういう場合なのか
-未来の世界で具体的にどういう技能が価値を持つのか
-未来の価値ある技能を念頭に、自分の好きなことを職業を選択
-専門技能の徹底的な習得
-移行と脱皮を繰り返して他の分野に転進する
■高い価値をもつ専門技能の三条件
-その技能が価値を生み出すことが広く理解されていること
-その技能の持ち主が少なく、技能に対する需要が供給を上回っていること
-その技能がほかの人に模倣されにくく、機械によっても代用されにくいこと
■未来に押しつぶされないキャリアと専門技能
①キャリア
-草の根の市民活動
-社会起業家
-ミニ起業家
②専門技能
-生命科学・健康関連
-再生可能エネルギー関連
-創造性・イノベーション関連
→機械的・画一的な仕事に変わり、有機的・非計画的・創造的におこなわれる仕事の重要性が高まる
-コーチング・ケア関連(自己再生のコミュニティの屋台骨)
→バーチャル化が進む世界では、日々の生活の道案内を得て、自信をもって働き、多忙を極める
スケジュールを乗り切るための支援が重要
■高度な専門技能を身につける方法
-職人のように考える(「反復練習の効用」社会学者リチャード・セネット)
- 「場所」の重要性 学ぶべき点のある人たちのそばに身を置く必要性
- 専門技能獲得に必要な一万時間以上の時間確保
- 同様の技能をもつほかの人たちからの差別化
-子どものように遊ぶ
チャランボス・マイネメリスとセーラ・ロンソン
逸脱=普通はやらないことをする
回避=普通やっていることをやらない
強化=ものごとを普通より極端にやる
逆転=社会生活の普通のパターンをひっくり返す
■キャリアの脱皮を成功させるコツ
-新しいチャンスが出現した時、いきなり飛び込まずに新しい世界を理解するために実験すること
-自分と違うタイプの大勢の人たちと接点をもち、多様性のある人的ネットワークを築くこと
-はじめのうちは本業をやめず、複業という形で新しい分野に乗り出すこと
■移動と脱皮で専門分野を広げる
-特定の専門分野の枠を超えた幅広い人的ネットワークの構築
-自分自身で複数の専門技能を習得
■セルフマーケティングの時代
多くのライバルがひしめきあう市場では、企業ブランドだけではなく、個人にとっても自分の
「シグネチャー」を明確に打ち出すことが非常に重要
- 自分の仕事に自分の刻印を押すなり、署名を書き込む
- ギルド(同業者組合)やそれに類する組織をつくる
- キャリアのモザイクを描き、カリヨン・ツリー型のキャリアを実践する