2013年8月25日日曜日

教育研修効果を最大限高めるための3つの視点

教育研修というのは非常に効果の見極めにくいサービスですよね。大体、教育に乗り気ではない中小企業経営者のみなさんは、「本当に意味あんの?」「効果もろくにわからないのに高い」と内心(?)思っているケースが多いと思います。



この教育の効果測定の問題は「永遠のテーマ」というほど、根深い課題です。教育効果測定で言えば、カークパトリックの4段階モデルやジャック・フィリップスの5段階モデルが有名です。

ざっくり言えば、受講者アンケートが良かったか、知識は身に付いたか、行動は変わったか、行動が変わって組織の生産性があがったか、といったような議論です。問題になるのは行動が変わるまでのプロセスです。知らなかったから、わからなかったからできなかった!であれば、知識を吸収、定着させることで解決ができます。

わかっていても行動が変わらない!これが一番の中小企業経営者の皆さんや人材開発担当者の悩みどころではないでしょうか。

理解できたから行動にうつす!これができる人は非常に優秀です。おそらく、学習の機会さえ与える、もしくは学習意欲が高い方ならほっておいても伸びていくでしょう。

さー、こっからが本題です。頭ではわかっているのに行動が変わらない。こういう人は何が足りないのでしょうか。小生は3つの要因があると考えています。順を追うごとに解決の難易度は難しくなると考えて下さい。

  1. 使いこなせるまでに至っていない(技能)
  2. そもそも行動にうつす気がない、必要性がない(態度)
  3. 行動にうつす必要性、重要性がない(環境)

【使いこなせるまでに至っていない(技能)】
これは反復練習を強化することによって解決が出来ます。小生がよく話をさせて頂くのは「頭でわかっていることと出来ることは全くの別物である」ということです。最近、小生はゴルフにはまっているのですが、これも同じです。理論は理解をしていても、身体がそのように動いてくれるとは限りません。実践を通して、身体で覚えていくことが必要です。

【そもそも行動にうつす気がない、必要性がない(態度)】
個人に学習した内容そのものに心的抵抗を示しているケースです。よくある話は、営業マネジャーが下を育てるつもりがなく、自分自身で数字を稼ぎだしているため、後進が育っていないケースなどはよくお聞きすることです。この営業マネジャーは、過去に部下育成で手痛い失敗をした、あるいは、自分自身で動いた方が業績が上がる経験をしている可能性が高いです。その場合には、今一度、過去の失敗に対する内省から行動変容を促すアプローチを追加でするか、中長期的に見て部下育成が如何に重要か、営業マネジャーに再度期待役割を理解してもらう必要性があります。

【行動にうつす必要性、重要性がない(環境)】
人材開発担当者が現場の方針を正確に把握していない時に起こりやすいパターンです。研修内容が現場で求められているものと合致していなければ、もちろん研修受講者は行動に移そうとする理由はもはやありません。経営戦略と人材戦略との整合性をはかる施策が必要になります。

いかがだったでしょうか。教育効果の最大化は重要な経営テーマでもあります。上記のポイントの3つの観点からぜひ考えてみると、何かしらのヒントが得られるのではないでしょうか。

ではでは。

人生を決めているもの。住宅と街並みとぼくの視線から考える人生論。

  家づくりを検討しはじめて約2ヶ月。あれだけ回避していたローンのリスクを受け入れて、家を建てることに決めた。日本の一戸建ての寿命が30年のところ、90年もつ家を建てることを知ったのが大きなきっかけだった。90年もてば3歳の息子も死ぬまで住むことができるだろう。それならローンを組...