昨日は、『組織・人事コンサルが変えれるものそうでないもの(1)〜変えれるもの編〜』をお送りしましたが、今日は〜変えられないもの編〜と題して考えていきたいと思います。
小生は組織のマネジメントに従事していることもあり、たくさんの部下をみてきました。結論、先に言ってしまいますが、唯一変えられないもの、それは個人に内在する「考え方」です。心理学用語では、「自己概念」とも言うのですが、ここでは詳細は割愛します。
【考え方は自律的にしか変わらない】
他律的な働きかけで唯一変わらないもの、それは考え方だと考えています。
考え方はいわゆる、価値観や志向性などとも言われますが、こればかりは外圧だけでは変わりにくいです。そもそもが個人に内在するものですし、長い時間をかけて築き上げられてきたものでもありますから、余程のショックがない限りは変えるのは難しいでしょう。
コンサル会社が持つありとあらゆるサービスを導入する、あるいは上司が手を替え品を替え対応しても行動変容が見られない場合は、この考え方に問題があるケースがほとんどです。コンサル会社(あるいはカウンセラー)ができることは、「あなたの考え方のここに問題がある」と、気づかせ、考え方を変える方法を教えてあげることだけです。
【考え方を変えていく方法】
行動はどこからくるのか?
それは、価値観→感情を通して行動が生まれると言われています。考え方が組織に馴染まない、あるいは社会に馴染まない、そういった結構ビジネスパーソンとしてクリティカルな課題を抱えている人は、意外なようでたくさんいます。
考え方を変えていくための解決方法は、ロジカルシンキングの原因分析に似ています。自分が指摘された、あるいは怒られた行動の背景にはどのような感情が存在するのか、そういった感情が湧き出る自分の考え方はなぜ作られたのか?と自分自身に投げかけていくことです。
小生の経験上、こういった問題を抱える人たちは過去のトラウマを抱えています。
【考え方を変えるには想像を絶する痛みを伴う】
ただし、この考え方を変えるということは痛みを伴います。それもそのはず、これまでの当然のことのようにその考え方で生きてきたのにも関わらず、別の考え方を持てというのですから。ある意味、自己否定とも言えます。また、大きく考え方に歪みがでてしまっている人は、これまでの人生そのものを否定せざるを得ないこともあります。
そういう意味では、本当に自分との戦いです。
何も小生や上司の考え方が正解だということを意図するものではありません。考え方はいろいろとあって当然だし、そのような多様性を活かせる組織を作っていきたいと思っています。ただし、組織や社会になじまない考え方は矯正していかなければいけません。
こういったお悩みをお持ちの方がいればぜひ相談に乗らせて頂ければと思います。
どれほど考え方が歪曲しても諦めません。これが小生が教育というものにかけるスタンスです。
それではー。