ここ数年は、心理学をベースに人の自己肯定感をどう高めるかについて情報をとったり、実際にカウンセリングにトライしてきた。自分がやってきたことに間違いはなかった、と自信がつき嬉しくなった。
■未来は光はあれど暗い
この書籍では、アタリが2030年について未来を予測。政治、経済、芸術、技術とあらゆる角度から未来について考察している。もちろん、ポジティブな面もネガティブな面もある。
最終的には、2030年、ポジティブな影響を飲み込むほど僕たちが抱える問題は大きくなっているだろうと予測している。その解決策として利他主義を提示している。
■アタリが提示する利他主義
アタリは、人類の存在そのものが危機にされされていると主張する。そして、その原因は、”利己主義、貪欲さ、野蛮さ”であるという。また、世界規模で起こっていることを規制する法律がないこともその大きな要因として挙げている。
そして、危機回避には利他主義が必要で、人は不思議なもので、利己主義な側面と利他主義な側面、両方持ち合わせている。決して、利己主義という性質のみしかもたないという訳ではない。
だからこそ、積極的に利他主義を呼び起こさなければならない。そもそも、人類が生き残れたのは利他主義があったからだ。人類は人の手助けなしでは、子孫を残せない。人類のDNAには確実に利他主義が埋め込んであるのだ。
■利他主義を促す高い自己肯定感
実際には、書籍内には自己肯定感という言葉は使われていない。ただ、自己肯定感を重要視していることが覗える文面は多々ある。たとえば、
自分は唯一無二の存在である、この世は諸行無常である、自分の人生をよりよくするのは大切なことである、今現在を最期だと思って生きる
自己を尊重しろ、自分自身のことを真剣に考えろ
心身ともに健やかでありながら充実した人生を送る手段を身につけるのである。意義のないことや、凡庸なことはすべきではない。
自分でなくてもできるようなことは、仕事でもプライベートでもなすべきではない。なぜなら、すべての人生はその本質において唯一無二であり、その成就においても同様だからだ。自分の才能や唯一無二の価値を積極的に認め、自己肯定感を高めることが、他者に与えることにつながると僕は解釈した。そして、僕はそのように考えている。
”人の為”と書いて”偽り”。まずは、自分自身を生き抜かなければ、誰かに与えることなどできないのではないか。
これからも、僕は人の心について、自己肯定感について考え続けていく。
人生はなるべくしてなるように展開している。